自分専用の「専門家Gems」を試行錯誤する。暮らしに馴染むAIの育て方と、これからの管理のアイデア

用途に合わせて「専門家Gems(カスタムAI)」をいくつか作ってみる、という試みを実践しています。

これまではAIに質問するたびに、前提条件を長々と説明したり、お決まりの一般論を返されたりすることに、どこか小さなストレスを感じていました。

この記事では、あらかじめ自分の生活環境や所有する家電・ガジェットの型番をGemsに覚えさせることで、日々のQ&Aを驚くほどパーソナルで実践的なものに変える方法を紹介します。

自分専用にパーソナライズされた「専門家」を身近に配置するメリットと、増え続けるアシスタントをスマートに一元管理していくためのこれからのアイデアについて整理しました。

暮らしのすき間に配置する、私専用の専門家Gems

一般的なAIへの質問は、どうしても「お使いの機種によりますが……」といった回答になりがちです。

そこで、あらかじめ「私の今の環境」をGemsの指示文に登録しておくことにしました。

我が家の調理器具に最適化された「料理用Gems」

自宅にある電子レンジ、トースター、オーブンなどのメーカーや型番を事前に登録しておきました。

これにより、「これを作りたい」と伝えるだけで、我が家の機器のワット数や性能に合わせたピンポイントなレシピや調理方法を提案してくれます。

「うちのレンジだと、何分加熱すればいい?」という迷いがなくなりました。

家事代行プロの視点を持つ「家事アドバイザーGems」

掃除や洗濯といった日々の家事を、プロの視点からサポートしてくれるGemsです。

こちらも自宅の洗濯機や掃除機の型番をあらかじめ登録してあります。

「この汚れを、うちの洗濯機で効率よく落とすにはどのコースが良いか」といった、自宅の環境に完全に最適化した具体的な手順をすぐに教えてくれます。

機種指定の手間を省く「ガジェット専用Gems」

例えば「iPhone」について質問をする際、自分の使っている具体的なモデル(機種)を前提にして回答してくれるGemsです。

「〇〇以降の機種なら……」といった前提条件を省き、最初から「私の機種で使える機能」に基づいた手順を教えてくれるため、調べる手間が大幅に削減されました。

アンドリュー・カーネギーに学ぶ、アクセス経路としてのAI

こうした専門家Gemsをいくつか試しながら、ふと思い出したのが、かつて鋼鉄王と呼ばれたアンドリュー・カーネギーの考え方でした。

彼は、自分自身がすべての知識を持っているわけではなく、必要なときにすぐ相談できる優秀な専門家を周りにたくさん知っていることこそが自分の強みだと語っていたとされています。

今のAI時代は、まさにその状況を個人が自分のPCやスマートフォンの中で再現できる時代です。

「すべての知識を暗記して自分の中に詰め込む必要はあるのだろうか」

大事なのは、知識そのものを丸暗記することではなく、「必要な知識へ、いかに素早く、正確にアクセスできる仕組みを作れるか」にあります。

自分専用の専門家をいつでも呼び出せる状態を作っておくことの価値は、今後ますます高まっていくはずです。

スプレッドシートと共通プロフィールで一元管理するアイデア

一方で、Gemsを日常に組み込み始めると、新たな課題にも直面します。

それは、アイデアを思いつくたびに作っていると「Gemsが際限なく増えてしまう」ということです。

これに対しては、使わなくなったGemsを定期的に整理・メンテナンスしていく泥臭い運用が必要ですが、同時に「もっとスマートな管理システム」の必要性も感じています。

例えば、以下のような仕組みが理想的ではないかと考えています。

  • スプレッドシートによる所有家電の一元管理:自分が所有している家電やガジェットの型番をスプレッドシートで管理し、それを各Gemsが共通のデータソースとして読み込む。シートを更新すれば、すべてのGemsが常に最新の「持ち物」を前提に動いてくれる。
  • 「共通プロフィール」によるパーソナライズ設定:それぞれのGemsに個別に「私の環境」を教え込むのではなく、ユーザーの好みや住環境、家族構成などの共通プロフィールを上位階層で一括管理し、すべてのGemsで共有できる仕組み。
  • 「Gemsを作るためのGems」:「こんな目的のGemsを作りたい」と伝えるだけで、システムプロンプトの指示文を自動設計してくれるメタ的なGemsがあれば、作成とアップデートのハードルはさらに下がるはずです。

まとめ:増え続けるAIアシスタントをどう整えるか

今回のGemsの試行錯誤を通じて、つくづく思ったのは「道具が便利になればなるほど、今度はそれを整理する仕組みが重要になる」ということです。

Gemsやチャットの数が増えていくと、「あの話はどのチャットでしたっけ?」と、自分の対話履歴の中で迷子になってしまうことも増えていきます。

これからのAI活用においては、新しいツールを増やす楽しさだけでなく、「増えすぎたチャットやアシスタントを定期的に見直し、自分の暮らしに合わせてスマートにメンテナンスしていく仕組み」こそが、本当の鍵になるのではないでしょうか。

少し散らかり始めた私のGemsを見つめながら、そんなふうに感じています。

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