大学生がアルバイトをする上で意識しなければならない「年収の壁」。
税金と社会保険、あるいは自分自身にかかるか親にかかるかによって、106万円から178万円まで基準となる金額がバラバラです。
細かい制度の解説は別の記事に譲り、この記事では「月に何時間働くとどの壁を超えるのか」という直感的な目安を早見表にしてお伝えします。働き方を考える際の参考にしてみてください。
2026年の「各種の壁」一覧
まずは、それぞれの金額が何を意味するのかを数字だけで整理します。
- 106万円:一部のアルバイト先(勤務先の規模など条件あり)で、自分自身が社会保険に加入するライン。
- 110万円:自分自身に「住民税」がかかり始める目安のライン。(※お住まいの自治体によって基準額が異なるため注意が必要です)
- 130万円:親の社会保険(健康保険など)の扶養から外れ、自分で国民健康保険等に入る可能性が高くなるライン。
- 150万円:親の税金(所得税など)の計算で、親が扶養控除を受けられるかどうかのライン。これを超えると親の税負担が増えます。
- 178万円:実際の税金の壁。自分自身に「所得税」がかかり始めるラインです。
平均時給から逆算する労働時間の目安
2026年現在の全国平均時給は、およそ1,100円〜1,150円台となっています。
ここでは、計算がしやすい「時給1,100円」を基準にして試算してみます。それぞれの壁を超えるには、年間・月間・週間でどれくらい働くことになるのでしょうか。
年収106万円(社会保険)の目安
1,060,000円 ÷ 1,100円 ≒ 年間964時間
- 月間にすると約80時間
- 週間にすると約19時間
年収110万円(住民税)の目安
1,100,000円 ÷ 1,100円 = 年間1,000時間
- 月間にすると約83時間
- 週間にすると約19時間
年収130万円(親の社会保険から外れる)の目安
1,300,000円 ÷ 1,100円 ≒ 年間1,182時間
- 月間にすると約98時間
- 週間にすると約23時間
年収150万円(親の扶養控除に影響する)の目安
1,500,000円 ÷ 1,100円 ≒ 年間1,364時間
- 月間にすると約114時間
- 週間にすると約26時間
年収178万円(本人の所得税)の目安
1,780,000円 ÷ 1,100円 ≒ 年間1,618時間
- 月間にすると約135時間
- 週間にすると約31時間
計算結果を見ると、週25時間ペース(月100時間強)でシフトに入り続けると130万円の壁をあっさり越え、親の扶養控除に影響する150万円も見えてくることがわかります。
時給1,100円の超ざっくり早見表
細かい計算を省いて、月々のシフトを組む際の目安に使える早見表です。(時給1,100円想定)
- 月80時間労働 → 年収 約106万円(106万の壁ギリギリ)
- 月90時間労働 → 年収 約119万円(110万の壁を突破、130万の手前)
- 月100時間労働 → 年収 約132万円(130万の壁を突破)
- 月115時間労働 → 年収 約152万円(150万の壁を突破)
- 月135時間労働 → 年収 約178万円(178万の壁を突破)
このペースを基準にすると、いまの働き方がどの壁に向かっているのかが直感的に判断しやすくなります。
都市部など時給が高い地域の注意点
ここまでは時給1,100円で計算しましたが、時給が高い地域や深夜帯のアルバイトをしている場合は話が変わってきます。
例えば、時給が1,300円の場合で計算してみます。
1,300円 × 月90時間 × 12ヶ月 = 年収140万4,000円
時給1,100円なら月90時間でも約119万円(130万円の壁以内)に収まっていましたが、時給1,300円だと同じ労働時間でも130万円の壁を超えてしまいます。時給が高い人ほど、より早い段階で壁に当たるため注意が必要です。
働き方をどう考えるべきか
それぞれの壁を踏まえて、シフトの組み方をどう考えるか。実務的な視点でまとめてみます。
- 自分や親の社会保険を気にするなら「106万円」と「130万円」のラインに気をつける。
- 住民税の支払いを避けたいなら「110万円」を意識する(自治体に要確認)。
- 親の税負担(扶養控除)を気にするなら「150万円」のラインを守る。
- 本人の所得税を気にするなら「178万円」が上限になる。
日々の感覚としては、「週20時間を超えるシフトに入り始めたら、一度自分の年収見込みを計算してみる」というルールを持っておくと、後から慌てずに済むのでおすすめです。
最後に:甘い言葉の求人には要注意
日本の制度上、一定額以上の収入があれば、必ず税金や社会保険料の計算対象になります。
そのため、「高額収入なのに税金がかからない」「節税のために現金手渡しで即日払い」といった条件をうたうアルバイトには、少し違和感を持ってください。合法的な雇用形態ではない可能性(いわゆる闇バイトなど)や、思わぬトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
年収の壁を意識することは、正しいお金の知識を身につける第一歩です。安全な働き方を選んでいきましょう。
さらに詳しく知りたい方へ
それぞれの制度の仕組みや、親の税金への具体的な影響などを確認したい場合は、以下の記事もあわせて読んでみてください。
- 住民税がいつからかかるか詳しく知りたい→ 大学生アルバイトの住民税はいくらから?
- 税金の壁(所得税)と親の税金への影響の詳しい仕組みを知りたい →大学生の 所得税と親の扶養控除をわかりやすく解説
- 社会保険の加入条件や詳細な影響を知りたい→ 社会保険の詳細まとめ記事を作成中

コメント