この春から娘が大学進学で一人暮らしを始めることになり、引越しの行政手続きをどこまでオンラインで済ませられるのか、実際に手順を確認しました。
結論から言うと、旧住所からの「転出届」はオンラインで完結できます。
一方で、新住所への「転入届」は原則として窓口での手続き(来庁)が必要です。
引越し準備はただでさえやることが多いため、役所に行く回数を1回減らせるだけでも助かります。実務ベースで調べた手順と注意点を整理して共有します。
大学進学で必要な引越し手続き一覧(2026年)
大学進学に伴う住所変更で必要になる主な行政手続きは次のとおりです。
- 転出届(旧住所の市区町村)
- 転入届(新住所の市区町村)
- マイナンバーカードの住所変更
- 健康保険証の利用確認
- 国民年金(20歳以上の場合 ※今回は対象外)
まずはこの全体像を押さえておけば、大きな漏れは防げます。
転出届はオンラインで提出できる【マイナポータル】
転出届は、マイナポータルの「引越しワンストップサービス」を使ってオンライン提出が可能です。これで旧住所の役所へ行く必要はなくなります。
オンラインでできること
- 転出届の提出
- 転入先自治体への事前通知(来庁予定の連絡)
オンラインでできないこと
- 転入届の最終手続き(後述しますが、原則窓口での本人確認が必要です)
転出届オンラインのやり方【5ステップ】
実際の手順は以下の流れで進みます。「そもそもスマホからマイナポータルにどうやって連携するの?」と迷う場合は、「[マイナポータルへスマホから連携する方法]」という記事で初期設定の手順をまとめているので、そちらを先に済ませておくとスムーズです。
- マイナポータルアプリにログイン
- 「引越し」メニューを選択
- 転出日・転出先住所などの情報を入力
- 署名用電子証明書の暗証番号(6〜16桁の英数字)を入力
- 送信し、受付完了を確認
スマートフォンの場合は、端末のNFC機能を使ってマイナンバーカードを読み取ります。
必要なもの
- 本人のマイナンバーカード
- 署名用電子証明書の暗証番号(6〜16桁の英数字)
- NFC対応スマートフォン(またはPC+ICカードリーダー)
よくある失敗例と対策
手続き自体はシンプルですが、以下のポイントでつまずくことが多いようです。
暗証番号を忘れてロックがかかる
「署名用電子証明書」の暗証番号は、5回連続で間違えるとロックされます。万が一ロックされてしまった場合でも、現在はスマホ専用アプリとコンビニのキオスク端末を使って初期化・再設定が可能です。役所に行かずに済む具体的な手順については、「コンビニでのロック解除手順」の記事でまとめていますので、不安な方は参考にしてみてください。
電子証明書の有効期限切れ
マイナンバーカード自体の有効期限とは別に、電子証明書には有効期限(発行から5回目の誕生日)があります。
カード読取エラー
スマホのカバーを外す、金属製の机の上を避けるなど、読み取り環境を整えるとスムーズです。
転入届はオンラインで完結できる?
2026年時点の仕組みでは、転入届は原則として新住所の役所窓口での手続きが必要です。完全オンライン化はされていません。
ただし、マイナポータルで転出届を出した際に「来庁予定の事前通知」が行われているため、以下のような実務上のメリットはあります。
- 窓口での書類記入などの手続きが一部簡素化される
- 自治体によっては事前予約制を利用でき、春の引っ越しシーズンの待ち時間を短縮できる
「転出はスマホで、転入は窓口で」と割り切ってスケジュールを組むのが現実的です。
子供が一人暮らしする場合のマイナンバーカードのメリット
一人暮らし開始後も、マイナンバーカードを持たせておくことには実用的な利点があります。
健康保険証としての利用
対応している医療機関であれば、マイナンバーカードを保険証として利用可能です。過去の診療・薬剤情報(最大3年分)が共有されるため、初めてかかる現地の病院でも正確な情報伝達が期待できます。
医療費通知の電子取得
マイナポータル上で医療費通知情報を確認できます。将来的に確定申告(医療費控除など)が必要になった際、データ連携ができるため記録の手間が省けます。
その他のマイナポータルでできること
引越しや医療費以外にも、マイナポータルを活用することで役所に行かずに済む手続きは少しずつ増えてきました。全体としてどんなことができるのかは、「マイナポータルでできること」という記事で実体験をもとに整理しています。よろしければ参考にしてみてください。
マイナポータルの代理人設定のやり方
子供本人が同意すれば、「代理人設定」を行うことで、親のマイナポータルから一定の情報を確認することが可能です。
設定の流れ
- 子供側のマイナポータルで代理人登録(親を指定)
- 親側のマイナポータルで受任手続き
- 利用範囲(どの情報を共有するか)を設定
確認できる主な情報
- 医療費通知情報
- 自治体からのお知らせ
注意点
- あくまで本人の同意が前提の仕組みです。
- 子供側からいつでも解除可能です。
強制的に親が情報を監視できるシステムではなく、必要な情報を共有するためのツールとして捉えるのが適切です。
よくある質問(FAQ)
Q. 学生の一人暮らしでも住民票を移す必要はある?
「そもそも住民票を移すべきか?」と悩む方も多いと思います。我が家でもかなり迷った部分なので、実体験をもとにした判断基準を「[学生の一人暮らしで住民票を移す必要性について]」の記事でまとめています(※公開しだいリンクします)。
Q. 転出届はいつから提出できる?
引越し予定日の概ね14日前から手続き可能です(自治体により取り扱いが異なる場合があります)。
Q. 県外への引越しでも使える?
全国の市区町村が対象です。
Q. マイナンバーカードがない場合は?
従来どおり、旧住所の役所窓口、または郵送で転出届を提出する必要があります。ただ、引越し先での身分証明や保険証の利用など、マイナンバーカードがあると助かる場面は増えていくので、一人暮らしを始める前に作成しておくのが無難かなと思います。
まとめ|引越し手続きは「できること」を事前に整理する
大学進学に伴う引越し手続きの現在地は以下のとおりです。
- 転出届はオンライン完結(役所へ行く手間を1回削減)
- 転入届は原則来庁が必要(事前通知で簡素化は可能)
- マイナ保険証として活用可能
- 代理人設定で情報共有も可能(同意前提)
何がオンラインでできて、何ができないかを事前に整理しておけば、段取りがスムーズになります。まずは、手元にあるマイナンバーカードと暗証番号(6〜16桁)の確認が、引越し準備の第一歩になりそうです。
引越しとあわせて確認したい「扶養控除」のこと
行政の手続きからは少し逸れますが、子どもが大学生(その年の12月31日時点で19歳以上)になるタイミングで、親の「扶養控除」の額が大きく上がることは、忘れずに確認しておきたいポイントです。特定扶養親族に該当するようになり、控除額が跳ね上がります。
特に共働き家庭の場合、夫婦のどちらの扶養に入れるかによって世帯全体の手取り金額が変わる可能性があります。手続きのタイミングに合わせて、一度シミュレーションしておくのが無難です。
我が家で実際に計算して検討したプロセスについては、「大学生の扶養控除、共働き夫婦はどちらに入れるべきか」をまとめています。こちらもあわせて参考にしてみてください。


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